タイトル
著者
出版社 形態 発表年(初出)
随筆新平家

吉川英治
講談社 文庫 1950〜57?
  大長編小説「新平家物語」執筆にあたっての吉川氏の取材記・制作秘話。平家物語に対する思いが熱く語られ、また取材や執筆中のさまざまな出会いや出来事が情緒的に綴られた珠玉のエッセイで読みごたえ十分です。
★★★★
  
弁慶の謎

菊村紀彦
大和書房 ソフトカバー 1986
  1:不思議な人弁慶/2:義経の栄光と哀愁/3:疑問の人?義経/4:歴史幻想・黒の逆転/5:弁慶…その劇的な生涯/6:弁慶が死ぬものか/7:抹殺された弁慶/8:伝説の人弁慶/9:弁慶の謎を斬る/10:歴史幻想・白い炎/終章:弁慶と蕎麦と…
武蔵坊弁慶の真の姿に迫る研究書。弁慶のすばらしさを前面に出すためか義経に対してはちょっとイジワルな解釈がなされています。
★★★
  
頼朝の精神史

山本幸司
講談社選書メチエ 新書 1997
  第一章:平治の敗戦と配流/第二章:旗挙げ/第三章:神話復活の時代/第四章:政権掌握への途/第五章:梶原景時と頼朝の雑色/第六章:頼朝の死と景時/第七章:鎮魂の宮――鶴岡八幡宮
ごめんなさい未読…
  
逆説の日本史D
中世動乱編
源氏勝利の奇蹟の謎

井沢元彦
小学館 文庫 1997
  第一章:源頼朝と北条一族編――「源源戦」「幕府成立」を予見した北条時政の謀略
第二章:源義経と奥州藤原氏編――“戦術の天才”義経が陥った「落とし穴」
第三章:執権北条一族の陰謀編――鎌倉「幕府」を教える歴史教科書の陥穽
第四章:悲劇の将軍たち編――「言霊将軍」実朝を暗殺した黒幕
第五章:北条泰時と御成敗式目編――「法の正義」に優先する「道理」精神

義経の戦場における天才ぶりと政治におけるバカっぷりがつぶさに浮き彫りにされています。でも司馬遼太郎「義経」のエピソードを史実のように扱うのはどうかと…。
★★★
  
源平の盛衰

上横手雅敬
講談社 文庫 1997
  第一章:坂東の風雲/第二章:平氏全盛への道/第三章:平氏と文化/第四章:みちのくへの旅/第五章:源氏の旗挙げ/第六章:源平合戦絵巻/第七章:頼朝の制覇/第八章:鎌倉幕府/第九章:乱世を生きる/年表/索引
平家物語の虚実を緻密に分析し源平争乱の本質を読み解く書。
★★★
  
源平争乱と平家物語

上横手雅敬
角川書店 文庫 2001
  第一章:平氏の盛衰
平氏の台頭/平氏の権勢/平氏の財力/平氏と瀬戸内海
第二章:源平時代の人間像
平清盛/平重盛/祇王と平宗盛/源頼朝の生涯/「平家物語」が描く頼朝/源平の武将たち/梶原景時/生きていた小次郎/「弁慶上使」と弁慶説話/井上靖の「後白河院」
第三章:平家物語の世界
「平家物語」の虚実/貴族・武士の交替/軍記物語と史実/黒板勝美の「義経伝」/京都の源平史跡
第四章:源平争乱と地域史
近江の源平争乱/源平争乱と瀬戸内海/源平争乱と紀州

★★★
  
源頼朝
〜鎌倉殿誕生〜

関幸彦
PHP 新書 2001
  第T部:治承四年――反乱から内乱へ
@謀叛の政権A武威の来歴と源氏神話B義仲との覇権争い
第U部:文治元年――鎌倉殿は誕生した
@鎌倉殿とは何かA天下草創の時代
第V部:建久元年――そして日本国の成立
@鎌倉殿のさらなる戦いA内乱の終焉と日本国
頼朝関係年表/主要参考文献

ごめんなさい未読…
  
もう一つの鎌倉時代
〜藤原定家・太田牛一の
系譜〜

井上力
講談社出版サービスセンター ソフトカバー 2002
  「吾妻鏡」の読み方は間違っていた。 源頼朝は暗殺された! 800年を経てはじめて明かされた鎌倉史の全貌
本当の鎌倉史。 百人一首は藤原定家のメッセージであった。「吾妻鏡」にはすべての謎が語られていた。

ごめんなさい未読… …900ページもあるねんもん!辞書より厚い。
詠う平家殺す源氏

谷沢永一・渡部昇一
ビジネス社 ハードカバー 2002
  日本人があわせ持つ心の原点を探す
「平家物語」には日本人の姿が見える
戦乱の「歴史」、盛者必衰の「物語」、時代の「大転換」
序章:「大変革期」を活写した人間劇
第1章:平氏こそ日本型「家族」の理想像
第2章:滅亡を招いた平家の「集団力学」
第3章:脈々たる民族的「感性」の源泉
第4章:物語創作の「謎」に迫る
第5章:源平台頭の原因は「僧兵」だった
第6章:神と仏を併存させた日本人の「英知」
第7章:「武」の源氏に敗亡した「文」の平氏
第8章:「権力と人間」の宿命的な構図

ごめんなさい未読…
  
義経と静御前
二人の「その後」

今泉正顕
PHP 文庫 2004
  日本史最大の悲恋ものがたり…だが、それには続きがあった。
第1章:悲劇の英雄「義経」と悲劇の舞姫「静御前」
    ――二人の出会いから別れまでわずか二年足らず
第2章:「静御前」京の都に到着後の行方は謎?
    ――全国各地「静御前」の死亡地を検証する
第3章:「静御前」終焉の地はまだまだ続く
    ――郡山の「静御前」伝説と、それ以前の伝説
第4章:「義経」と「静御前」の悲劇の原因は?
    ――兄・頼朝の立場を理解しない義経にあった
第5章:「義経」は殺されずに生きていた!
    ――蝦夷地(北海道)逃亡は事実である
第6章:「義経」は蝦夷地(北海道)から大陸に向かった
    ――雄飛むなしくロシア領で死す

史書に残されていない静御前の足跡と人となりを、全国各地に散らばる史跡や伝承をもとにつぶさに調査。「静の墓」と称される史跡の多さに、いかに彼女が民衆に愛されたヒロインだったのかがうかがえます。静御前の史跡めぐりはこの一冊で完璧!(でも史跡の多さに気が遠くなる)また義経の「その後」も検証、東北から北海道にかけての史跡調査も徹底してます。
★★★
 
源平合戦 戦場の教訓
〜勝者と敗者、
何が明暗を分けたのか〜

柘植久慶
PHP 文庫 2004
  壇ノ浦合戦、平氏はこうすれば勝った。23の戦闘が語りかける「戦いの原則」とは。現代にも通じる「勝者と敗者の方程式」をズバリ読み解く!
第1章:平氏の支配確立
第2章:源頼朝の挙兵
第3章:木曽義仲の挙兵
第4章:源義経の戦歴
第5章:頼朝の天下確立
源平時代の23の合戦、その勝敗の原因と教訓を古今東西の戦争(古代ローマ、アレクサンドロス大王やナポレオン、日露戦争等)と比較しながら考証しています。地図や写真も併せて記載されているのでとてもわかりやすい。
★★★
  
源平合戦・あの人の「その後」
〜伝説・伝承にみる
「それから」の人間模様〜

日本博学倶楽部
PHP 文庫 2004
  死んだはずのあの人が生きていた!?義経、弁慶、清盛、梶原景時、那須与一…有名人から脇役までの意外な伝説!
序章:5分でわかる!!源平合戦
第1章:英雄は生きていた!?あの人の伝説
第2章:武士なら潔く!?あの人の壮絶な死に際
第3章:出自に翻弄された!あの人の数奇な運命
第4章:武士の誇りを捨てなかった!あの人の生き方
第5章:おごれる人も久しからず…あの人の悲しい晩年
第6章:合戦に引き裂かれた!?あの人の熱い恋心
第7章:新たな活躍!?あの人の意外な余生
源平時代に名を馳せた人々の知られざる「その後」を検証、紹介しています。「命惜しむな名こそ惜しけれ」のこの時代、生きざまよりも死にざまからその人物のキャラクターがより鮮やかに映し出されます。
★★★
  
義経の時代100人

監修/関幸彦
河出文庫 文庫 2005
  1:義経、および彼ともっとも縁の深かった16人(後白河天皇、静御前、平清盛…)
2:<義経の時代>をいろどった重要人物49人(梶原景時、金売吉次、伊勢能盛…)
3:ユニークな名脇役たち(安徳天皇、大姫、常陸坊海尊…)
系図/地図/略年譜/執筆者一覧
平安時代末期から鎌倉幕府初期までの激動の時代を生きた100人の人物像を、最新の研究成果を踏まえて紹介する一冊。歴史上の偉人から伝説上の人物まで幅広く網羅しています。
★★★
  
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